王道のコーヒー器具メーカーとして多くのコーヒーファンから愛されているHARIO(ハリオ)がアウトドアに特化したブランドを作っていることを皆さんはご存知ですか?
そのブランドの名は「Zebrang (ゼブラン)」。
黒を基調としたスタイリッシュなデザインが目を惹くアイテムが多数ラインナップされています。
また、デザインだけでなく機能性も秀逸。
今回はゼブランより発売されているコーヒーミル「ステンレスカッター」をレビューします!
圧倒的な切れ味の良さがこのミル最大の特徴です!
HARIO(ハリオ)のアウトドアブランド「Zebrang(ゼブラン)」
コーヒー業界で知らない人はいないであろうハリオにはアウトドアに特化したブランドがあります。
「ゼブラン」と名付けられたそのブランドはハリオが長年培ってきたノウハウをアウトドアのフィールドに落とし込み、”どんな場所でも自由で美味しい調理を”という思いを体現したブランドです。
白と黒のコントラストで相反するものを表現していくゼブラ企業
ゼブランの名前の由来は、企業利益・社会貢献という相反するものを実現するゼブラ企業という概念に、持ち運ぶ Gear のGを合わせた「 Zebrang 」から来ています。
「心の豊かさを生み出すこと」を目的に「機能」と「感動」の共存を実現、エンターテイメントとして提供していくブランドを目指しています。
「日常生活にコーヒーを取り入れる人」を増やしていきたい
ゼブランのアンバサダーである坂口憲二氏は次のような思いを語っています。
私はコーヒーはただの飲み物ではなく、多様性、 可能性のあるものだと思っています。
ゼブラン公式HP(https://zebrang.hariocorp.co.jp/concept.html)
そこを含めて「日常生活にコーヒーを取り入れる人」を増やしていきたい。 これまで培ってきた珈琲器具開発のノウハウを いかしながら「新しいアウトドアコーヒー体験」を 提供するゼブランの挑戦は、まさにコーヒーの可能性を広げるものだと共感しています。
ゼブランと共にコーヒーの可能性を追求し、 新しい常識を創り出していきたいと思います。
俳優からコーヒー焙煎士という異色のキャリアを持つ坂口氏。
いわゆる「常識」からは外れたキャリアかもしれませんが、固定観念に囚われずコーヒーの可能性を広げていきたいという熱い思いが伝わってきます。
そんな坂口氏とタッグを組んだゼブランの今後の挑戦から目が離せません!
スタートしたのは2021年とまだまだ新しいブランドですが、これから注目のブランドのひとつです!
ゼブランのコーヒーミル「ステンレスカッター」が良い!
ゼブランからは多くのコーヒー器具が発売されていますが、今回紹介するのはコーヒーミル「ステンレスカッター」。
目を惹かれるスタイリッシュなデザインと圧倒的な切れ味が魅力のコーヒーミルに注目です。
ステンレスカッターの基本仕様
まずはステンレスカッターの基本仕様から。
サイズ | 幅140mm × 奥行55mm × 高165mm |
重量 | 320g |
実使用容量 | コーヒー豆 20g |
素材 | フタ、本体 : ポリプロピレン ハンドルツマミ・ハンドルキャップ、外臼ホルダー粗さ調節ツマミ/ABS 樹脂 ハンドル、ワッシャー、シャフト、スプリング、刃粗さ調節ツマミボール / ステンレス バンド/シリコーンゴム ベアリング/SUJ 台座/亜鉛合金 粗さ調節ツマミネジ/真鍮 |
その名のとおりステンレス刃を搭載しており、抜群の切れ味を誇ります。
手挽きミルは切れ味が悪いと相当な回数ハンドルを回すことになり、腕は疲れるし時間はかかるしでかなりしんどいのですが、こちらのステンレスカッターは浅煎りの硬い豆でも難なく挽くことができてとてもありがたい存在です。
また、小型軽量で持ち運びがしやすいためアウトドアなどのシチュエーションでも使いやすいミルに仕上がっています。
小型でありながら、1度に2人分の豆が一気に挽けるのも嬉しいポイントです。
構造や性能について紹介
最近では省略されてしまうことも多いシリコンバンドですが、ゼブランのステンレスカッターにはきちんと付属しており、バンドにハンドルを固定することでコンパクトに収納することができます。
また、バンドが滑り止めの役割を果たしてくれるため、豆を挽く際にミルを握りやすくとても使い勝手が良いです。
挽き目の調節
こちらのミルは「クリック数」というものを目安に挽き目を調整します。
まずは調節つまみを動かなくなるまで右(Finer)側に回します。そこがスタート位置です。
そこから左(Coarser)側に少し回すと「カチッ」という音が鳴ります。1回「カチッ」と鳴ることを1クリックと言い、このクリック数を目安に調整していきます。
ゼブランの説明書に記載のある挽き目の目安は以下のとおりとなっています。
・細挽き(グラニュー糖程度):15〜18クリック
・中細挽き(グラニュー糖とザラメの中間):19〜22クリック
・中挽き(グラニュー糖とザラメの中間):23〜26クリック
・粗挽き(ザラメ程度):27〜30クリック
例えばハンドドリップ用の豆を挽く時は20〜25クリック程度に調整するのがおすすめです。
実際の挽き目はこんな感じ
24クリックで挽いた豆がこちらです。「ザ・中挽き」と言えるような綺麗な挽き目に仕上がっています。
微粉も少なく粒度も揃っており、性能は十分と言えるでしょう。
手挽きミルの中ではかなり性能が高い方だと感じています。
ゼブランのステンレスカッターをレビュー!4つのおすすめポイントを紹介
ここからは実際に購入してみて感じた、ステンレスカッターのおすすめポイントを4つ紹介していきます。
マットブラックのスタイリッシュなデザイン
まずはなんといってもこのデザインでしょう。
マットブラックのボディにロゴが1つだけというシンプルなデザインは高級感を感じさせてくれ、所有欲を満たしてくれます。
「完成されたデザイン」と言ってもいいのではないかと思うほど、個人的には気に入っています。
こんなにも高級感のある見た目なのに、コスパも抜群です…。
恐るべしゼブラン。
コンパクトかつ軽量で持ち運びが容易
アウトドアブランドが生み出しただけあって、コンパクトで軽量なのもステンレスカッターの魅力の1つです。
片手に収まるサイズ感と300gちょっとの重量は持ち出す際に不便を感じることはありません。
登山にもキャンプにも、自宅だけでなくアウトドアでも大活躍してくれるコーヒーミルです。
圧倒的な切れ味により高速で挽くことができる
コンパクトで軽量なミルはたくさん売られていますが、今まで私が使用したことのあるミルは豆を挽くのに時間がかかってしまうものが多かったです。
例えば以前レビューしているAmazonで購入したミルは10gの豆を挽くのに1分以上もハンドルを回し続けなければいけませんでした…。
このミルで2人分以上の豆を挽く時はかなりしんどかったです…。
一方でゼブランのステンレスカッターはスイスイ挽くことができます。
10gの豆を挽くのにかかる時間はわずか30秒とAmazonのミルの半分以下。
登山中の休憩時など、疲れているタイミングでもサクッと挽けるのがとてもありがたいです。
ステンレス刃最高です。
メンテナンスが簡単
ステンレスカッターはメンテナンスも簡単。
挽き目調節ツマミを左(Coarser)側に回し続けることで分解することができます。
分解した後はブラシなどでサッと掃除して組み立てましょう。
ミルによってはかなり細かな部品があったりして分解や組み立ての難易度が高いものもありますが、ご覧のとおり部品もそこまで多くなく、簡単に無くしてしまいそうなほど細かな部品もありません。
ミルと長く付き合うためにはこまめな清掃が重要です。
メンテナンスが簡単なこのステンレスカッターは長く愛用できる相棒になってくれること間違いなしのミルです。
手先が不器用な私でも簡単に分解、清掃、組み立てができました!
ここだけが残念!ステンレスカッターに改善してほしいところ
デザイン、性能、メンテナンス性と全てが優れているステンレスカッターですが、1つだけ改善してほしいポイントがあります。
使ってみて初めて分かったステンレスカッターの弱点を紹介します。
静電気が半端ない!
そうです。このステンレスカッターの唯一と言っていい弱点は静電気なんです。
豆を挽き終わった後に粉受けを外してみると、静電気によって粉受けのフチに大量の粉が付着しております。
逆さにして底からトントン叩けばいくらかは落ちていきますが、全てを取り切ることはできず綺麗に取り切るためには指やブラシを使う必要があり、手間がかかってしまいます。
粉受けに付着した粉を取り除く時間を補って余りあるほどの豆を挽くスピードですが、ここは改善してほしいポイントです。
ゼブランさん、どうかお願いします…。
ゼブランのステンレスカッターがおすすめな人とそうでない人
ここまでを踏まえて、ゼブランのコーヒーミル「ステンレスカッター」がおすすめな人とそうでない人についてまとめていきます。
▽おすすめできる人
・デザイン性の高いミルが欲しい人
・素早く挽けるミルが欲しい人
・アウトドアでも使えるコンパクトで軽量なミルが欲しい人
・高性能なミルをなるべく安価で手に入れたい人
・メンテナンスが容易なミルが欲しい人
基本的には多くの方におすすめできる万能なミル。
デザイン、性能、メンテナンス性など様々な要素を兼ね備えているステンレスカッターは初めてのミルとしてもステップアップのためのミルとしてもおすすめできるアイテムです!
▽おすすめできない人
・粉受けに付着した粉を取り除く手間が許容できない人
・とにかく安いミルが欲しい人
・とにかく軽量なミルが欲しい人
一方で、安さや軽量性を重視される方におすすめするのは難しいです。
ゼブランのステンレスカッターはコスパも良く、持ち運びも容易な重量ではありますが、探せば1000円台で買うことのできるミルや200g台のミルも複数存在します。
また、残念な点として挙げた粉受けへの粉の付着が許せないという方にもおすすめできないため、上記に該当する方は他のミルを検討された方が良いでしょう…。
ゼブランのコーヒーミルはアウトドアコーヒーを変える
アウトドア用のコーヒーミルは軽量だが性能が低く粒度が安定しないものか、高性能であるが重く持ち運ぶのが億劫になってしまうものが多く、なかなかベストなものを見つけられずにいました。
中には軽量かつ高性能なものもありましたがそれらは高価で、気軽にアウトドアに持って行く気にはなれなかったです。
そんな時に出会ったのがゼブランのステンレスカッター。
「持ち運びに適したサイズ感で性能も十分。また、値段もそこそこで屋外にも持ち出しやすい。」個人的にはベストな選択肢でした。
また、山頂でコーヒーを飲む機会が多い私にとっては疲れた体でもサッと挽けるというのは本当にありがたいポイントです。
このミルを使うようになってから、アウトドアコーヒーのおいしさや楽しさがグッと向上したのを感じています。
理想のミルにまだ出会えていないという方にはぜひ試していただきたいミルです。1度手に取ってみてください。