【産地別】コーヒー豆の特徴Vol.1|爽やかな酸味と深いコクを持つグアテマラ

グアテマラの修道院

コーヒーはワインと同様に、その味わいが産地の環境に大きく影響される飲み物。
フルーティーな酸味を感じるものやチョコレートのような甘味を感じるもの、ナッツのようなコクを感じるものまで様々です。

COFFEE HACKでは、産地ごとのコーヒー豆の特徴をわかりやすくまとめてお届けしています。
今回紹介するのは爽やかな酸味と深いコクが特徴のグアテマラ。
おすすめの焙煎度などについても紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

目次

中央アメリカで育まれるグアテマラコーヒー

グアテマラの風景

グアテマラコーヒーの生まれ故郷であるグアテマラは一体どのような場所なのでしょうか?
まずは、グアテマラの概要やコーヒー栽培の特色について見ていきます。

グアテマラってどんなところ?

グアテマラの街並み

中央アメリカ北部に位置するグアテマラ(正式名称はグアテマラ共和国)はメキシコやホンジュラス、エルサルバドルといったコーヒーの名産地に囲まれた国です。

面積は日本のおよそ1/3ほどの小さな国ではありますが、人口は多く、首都のグアテマラシティは中央アメリカ最大級の都市となっています。

また、コーヒーやバナナなどの農業に加え、繊維産業が主要な産業です。

【歴史】グアテマラでコーヒー産業が盛んになるまで

木になったゲイシャのチェリー

そんなグアテマラにコーヒーが持ち込まれたのは18世紀半ばであると言われています。その後、19世紀に入ってから政府がコーヒーの生産を推し進めたことにより、コーヒー栽培が盛んに。
19世紀後半には、それまで輸出産品として主力であった天然染料を押し除けるまでになりました。

現在では、グアテマラの農産物輸出額の4割を占めるほどの一大産業に成長。また、22ある県のうち20県で栽培され、人口のおよそ1/4がコーヒー産業に関わっているとされています。

スペシャルティコーヒーとしても注目を集めるグアテマラコーヒーの産地

グアテマラの山

グアテマラのコーヒー産地は山岳地帯が多く、栄養の豊かな大地と寒暖差の激しい気候によりおいしいコーヒーを育んでいます。

その中でも次の8つのエリアは上質なコーヒーの産地として世界的に有名な地域です。

・アティトラン
・アンティグア
・オリエンテ
・コバン
・フライハネス
・ウエウエテナンゴ
・サンマルコス
・アカテナンゴ

特にアンティグアで生産されたコーヒーは柔らかい口当たりと穏やかな甘さが特徴的で、高品質なスペシャルティコーヒーとして注目を集めています。

標高によって決まるグアテマラコーヒーの格付け

標高差のある町

グアテマラのコーヒー豆は、標高が高くなればなるほど優れた味わいを持ち、品質も向上するのが特徴です。そのため、生産地の標高によって7つのグレードに格付けしています。

SHB(ストリクトリーハードビーン)標高1300m以上
HB(ハードビーン)標高1200〜1300m
SH(セミハードビーン)標高1050〜1200m
EPW(エクストラプライムウォッシュド)標高900〜1050m
PW(プライムウォッシュド)標高750〜900m
EGW(エクストラグッドウォッシュド)標高600〜750m
GW(グッドウォッシュド)標高600m以下
COFFEE HACK 編集部

グアテマラSHBはしっかりと甘みを感じられ、日本でも人気のコーヒー豆です。

グアテマラ産コーヒー豆の味わいの特徴は?

コーヒーを飲む女性の横顔

スペシャルティコーヒーとしても人気の高いグアテマラ産のコーヒー。
品質の良さには定評がありますが、その味わいにはどんな特徴があるのでしょうか?

フルーティーな酸味とナッツのような深いコク

フレッシュなレモン

グアテマラ産のコーヒーは、「フルーティーな酸味とナッツのような深いコク」が特徴的です。
また、深いコクがありますが後味はすっきりとした甘みを感じるというのもグアテマラの特徴。

ボディがしっかりとしたコーヒーのため、ブレンドのベースとして使われることも多いです。

産地やグレードによって味わいが異なる

カップに入ったホットコーヒー

酸味やコク、甘みが特徴的なグアテマラコーヒーですが、産地やグレードによって味わいが異なるのも魅力の1つです。
グアテマラのコーヒー生産地は多様な自然条件があるため、同じグアテマラ産の豆であっても色々な味わいを楽しむことができます。

グアテマラ産コーヒー豆の楽しみ方

ミルに入った豆2

高品質なグアテマラ産のコーヒー豆を存分に楽しむにはどのように飲むのが良いのでしょうか。
おすすめの焙煎度やグアテマラ産コーヒーと相性の良いお菓子について解説します。

おすすめの焙煎度は中煎り〜中深煎り

キャニスターに入ったコーヒー豆

フルーティーな酸味と深いコクが楽しめるグアテマラ。この特徴を活かすには中煎り〜中深煎りがおすすめです。
程よい甘みとともに華やかな味わいを楽しむことができます。

ミルクを加えて飲みたい場合やアイスで飲みたい場合は中深煎り〜深煎りがおすすめ。
酸味が和らぎ、苦味やコクが一層際立つためとても相性が良いです。

グアテマラ産コーヒーの相棒にはチョコレート

お皿に入った板チョコ

ナッツのような深いコクや甘みを感じられるグアテマラには甘いお菓子がよく合います。
その中でも特にチョコレートとの相性が抜群。

口の中で華やかなグアテマラコーヒーととろけるチョコレート混ざり合い、見事なマリアージュを楽しむことができます。

華やかなグアテマラ産コーヒーで優雅なひとときを

コーヒーを飲むショートカットの女性

フルーティーな酸味と深いコク、そして甘みを楽しむことができるグアテマラ産コーヒーは日本でも人気のあるコーヒー豆です。
また、同じグアテマラ産でも産地ごとに味わいが異なるのが特徴。様々な産地のコーヒーを飲み比べてみるのもおすすめです。

グアテマラ産のコーヒーとチョコレートとのマリアージュを楽しみながら、優雅なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?

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