コーヒーの味は、豆や淹れ方だけで決まると思っていませんか?
実は、カップの形や厚みによっても、感じる味や香りが大きく変わります。
なぜなら、カップの口径や縁の厚さによって、コーヒーが舌のどこに最初に当たるかが変わるからです。
酸味・苦味・甘味といった味覚は舌の部位ごとに感じ方が異なり、同じコーヒーでもカップ次第でまったく違う印象になるのです。
ヤマダたとえば、縁が広いカップでは酸味が立ちやすく、縁がまっすぐなカップでは苦味が際立ちます。
いつもの豆でも、カップを替えるだけで“別のコーヒー”を飲んでいるような体験ができるでしょう。
この記事では、カップの形状による味の違いを写真つきでわかりやすく解説しました。
この記事を読めば、あなたの好きな味わいを引き出すための「理想のカップ選び」がわかります。
コーヒーカップにもこだわってみよう!
コーヒーをより美味しく味わうためには、豆の選び方や淹れ方だけでなく、コーヒーカップにもこだわってみることをおすすめします。
口当たりや温度といった細部まで意識してカップを選ぶことで、コーヒーが持つ繊細な風味をより一層楽しめます。



それぞれのコーヒーカップに合う豆も合わせて紹介していきます!
味わいを感じる仕組みを解説
コーヒーの味を構成する要素として、苦味、酸味、甘味などがありますが、舌の部位によって感じやすい味が異なります。
つまり、コーヒーを口に含んだ時に、最初に舌のどの部分に広がるかによって、感じる味わいが変わります。
・甘味…舌の先
・酸味…舌の奥側面
・塩味…舌の手前側面
・苦味…舌の奥
・旨味…舌の中央
カップの違いによるコーヒーの味の感じ方
カップの形状や厚みにより、液体が口の中に流れ込む角度、速度、滞留時間などに変化が生まれます。
これらの要素は互いに影響し合っており、カップを使い分けることは、味覚だけでなく、嗅覚や触覚といった五感全体に働きかけ、一杯のコーヒーが持つ潜在的な風味を最大限に引き出すことにつながります。
縁が広いカップ


すぐに舌全体にコーヒーが広がるため、舌の左右にある酸味を感じる部分が刺激され、酸味を感じやすい。酸味を含めた、バランスのとれた味わいのコーヒーに良く合う形状です。



縁が広いカップにおすすめのコーヒーをあげると、マンデリン、グアテマラです。
縁がまっすぐなカップ


カップを傾けると、コーヒーが舌の中心を速いスピードで一気に舌の奥に届く。そのため、まず苦味を、続いて心地の良い酸味の余韻を感じられます。エスプレッソや苦味が特徴のコーヒーに向いています。



縁がまっすぐなカップにおすすめのコーヒーはマンデリン、グアテマラです。
縁の厚いカップ


カップの縁がしっかりと口に当たるため、くっきりとした味わいを感じやすい形状。しっかりとした苦味系で、コクのあるコーヒーにおすすめ。



縁の厚いカップにおすすめのコーヒーはケニア、タンザニアです。
縁の薄いカップ


口に当たる感覚が繊細であるため、軽やかな味わいを感じやすい。香りも広がりやすいため、軽やかなフレーバーを持つ酸味系や浅煎りのコーヒーに良く合います。



縁の薄いカップにおすすめのコーヒーはエチオピアです。
最後に
毎日飲んでいるコーヒーでも、コーヒーカップを変えるだけで、香りの広がり方や舌触りが驚くほど変わります。
お気に入りのカップを見つけたら、コーヒーを口に含んだ瞬間の感覚に神経を研ぎ澄ませ、ぜひその格別な一杯を楽しんでください。
