初心者焙煎士必見!「焙煎指数」はコーヒーの焙煎度を数値でわかりやすくしてくれます

回る焙煎機

皆さんは「焙煎指数」という言葉をご存知でしょうか?

焙煎指数は重量によって焙煎度を定量的に判断するために用いられる考え方です。

と言うのも、コーヒー豆の焙煎具合は焙煎した豆の色やハゼのタイミングなどを目安に判断しますが、初心者のうちは判断が難しく、狙い通りの焙煎度に仕上げるには多くの経験を積む必要があります。

しかし、そこで役立つのが焙煎指数です。あくまで1つの目安にはなりますが、誰でも定量的に焙煎度を把握することができるため、初心者の方でも狙い通りの焙煎度に仕上げやすくなります。

ヤマダ

私も「焙煎指数」を知ってからは焙煎のブレが大きく減り、狙い通りの焙煎ができるようになりました!

目次

焙煎度を定量的に評価する「焙煎指数」とは?

深煎りのコーヒー豆

冒頭でも少し触れた通り、焙煎指数はコーヒー豆の重量を利用して焙煎度を定量的に評価することができるものです。

一般的に焙煎度の判断というのは経験がなければかなり難しいものなのですが、焙煎指数を利用すれば初心者の方でも簡単に焙煎度を把握することができます。

ヤマダ

あくまで目安ではあるものの簡単に焙煎度がわかるのでかなり便利です!

焙煎指数ってどんな原理なの?

?マークを持った女性

本題に入る前になぜ焙煎指数が求められるのかについて簡単に解説です。

コーヒー豆は焙煎することにより豆内部の水分等が抜けるため、どんどん軽くなっていきます。
そのため、焙煎度が深ければ深いほど豆の重量は軽いということに。

これを利用して求めるのが焙煎指数なんです。
生豆が焙煎を通じてどのぐらい軽くなったかを計ることで、焙煎の進み具合を把握することができます。

焙煎指数を求めるための計算式

差し棒を持つ男性

”計算式”と聞くと数学が嫌いな方は抵抗があるかもしれませんが、以下のとおり小学生でも計算できるぐらいの簡単な計算なので安心してくださいね!

焙煎指数 = 焙煎する前の生豆の重量÷焙煎後の豆の重量

つまり、200gの生豆を焙煎し焙煎後の重量が180gであれば200÷180=1.111….となるため、焙煎指数は1.11ということが分かります。

ヤマダ

焙煎前と焙煎後の豆の重量差が大きいほど、焙煎指数も大きくなります。

焙煎指数ごとの焙煎度の目安はこんな感じ

6段階に焙煎された豆

先ほど紹介した式で求めた焙煎指数によって、焙煎度は以下の表のとおりとなります。

焙煎度ライトシナモンミディアムハイシティフルシティフレンチイタリアン
浅煎り中煎り深煎り
焙煎指数1.101.151.201.25
焙煎指数ごとの焙煎度の目安
ヤマダ

先ほどの例でいくと焙煎指数は1.11なのでライトロースト(浅煎り)になります。

焙煎指数を利用する際の注意点

Point

このように誰でも簡単な計算だけで焙煎度の目安を把握することのでき、とても便利な焙煎指数ですが、覚えておかなければならない注意点がいくつかありますので合わせてお伝えしていきます。

豆はひと粒たりともこぼしてはいけない!

封筒から溢れるコーヒー豆

”ひと粒たりとも”は少し大袈裟ですが、焙煎前後の豆の重量差で焙煎度合いを把握する焙煎指数では重量の計測をきっちりと行う必要があります。

豆を少しでもこぼしてしまうと焙煎とは関係なく豆の重量が減ることになってしまうため、正しい焙煎指数を求めることができなくなってしまうことに。

焙煎指数を求める時はいつも以上に注意して豆を取り扱うようにしましょう。

焙煎指数が同じでも味わいが違うことがある

赤いカップでコーヒーを飲む女性

”焙煎指数はあくまでも目安”ということは覚えておく必要があります。

コーヒーの味わいは焙煎によって大きく変化しますが、同じ焙煎指数であったとしても10分で仕上げたものと20分で仕上げたものでは味わいが異なります。

焙煎時間は長くなればなるほど、豆の個性が抑えられて落ち着いた味わいに。一方で短時間で焼いた豆はその豆が持つ本来の個性を感じやすくなります。

また、時間だけでなくその他の要素(温度や湿度など)によってもコーヒー豆の味わいは異なってきますので覚えておきましょう。

▽焙煎時間とコーヒーの味わいの関係性
・焙煎時間が短い → 豆の個性が際立つ味わいに仕上がる
・焙煎時間が長い → 個性が抑えられ落ち着いた味わいに仕上がる

ヤマダ

狙った焙煎指数に仕上げられるようになったら、次は色々な時間で同じ焙煎指数に仕上げられるように練習しましょう!

デカフェの豆には当てはまらないことがある

瓶に入ったコーヒーの生豆

最後にお伝えする注意点は、デカフェの豆について。

デカフェは豆からカフェイン成分を抽出する際に色々な方法で加工されているため、焙煎指数が参考にならない場合が多いです。

例えば、以前私が焙煎を行った際は焙煎指数が1.25であったにも関わらず、焙煎度としてはハイロースト程度で酸味の際立つ仕上がりとなりました。

何がどう影響してこのような結果に繋がっているのかは正直不明ですが、デカフェの豆を焙煎する時はあまり焙煎指数を参考にしないようにしましょう。

焙煎指数を活用してもっと簡単に焙煎をしよう!

焙煎機

”焙煎は難しく奥が深い。”
これは事実ですが、初心者だと絶対にできないものというわけではありません。

まずはこの記事で解説した焙煎指数の考え方を元に焙煎度を管理し、どんどん焙煎の経験を積んでいきましょう。

あなただけの、あなた好みの豆が焼けるようになりますよ!

 

また、初心者でもすぐに家で始められる焙煎方法「手鍋焙煎」の方法について以下の記事で解説しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。

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